再婚家庭で父親になった僕の失敗と気づき|途中から家族になる難しさと向き合って

再婚家庭で父親になった僕の失敗と気づき|途中から家族になる難しさと向き合って 再婚・ステップファミリー

はじめに:父親になる覚悟はあったけど

「父親になる覚悟はあったんです」

正直に言えば、心からそう思っていたし、今も思っている。
でも、いざその役目が始まると、想像と現実のギャップに愕然としました。

赤ちゃんの頃から関わってきたわけでもなく、「初めて喋った!」「初めて立った!」そんな感動のイベントはもう終わっていて、突然「お父さん的な存在」になるということ――

これは、想像以上に難しいことでした。

感情のコントロールができなかった頃の自分

子どもに対してイラッとした瞬間、「腹が立つものは腹が立つ」と言い訳して怒ってしまうことがありました。

叱ってるつもりが、ただの感情の爆発だったこともあります。
あとから自己嫌悪で押しつぶされそうになり、消えてしまいたくなるほど落ち込んだことも。

「アンガーコントロールって、本当に難しい」と痛感しました。
これは自分の弱さであり、父親としての未熟さそのものだと思います。

「察してほしい」という言動が嫌いだった

「〇〇して」ってハッキリ言えばいいのに。

直接要望をせずに、察してもらおうとする言動がずっと苦手でした。
それは大人に対しても同じ。

だから息子が同じような言い方をしたとき、つい強く訂正していました。

ある時、「叱るには『なぜダメなのか』ということを考えさせ、説明するのが大事」という情報を仕入れました。

それで、「なんで察してもらおうとすることを言うと怒るかわかる?」と聞いたら、息子がこう言ったんです。

「…イラつくから?」

その時、胸がギュッとなりました。

ああ、自分の感情をそのままぶつけて、子どもに押しつけていたんだなって。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。

母親との距離に嫉妬したこともあった

当たり前だけど、母親との関係にはかなわない部分があります。

でもその「当たり前」に、嫉妬に近い苛立ちを覚えたこともあります。
それもまた、狭い心のなせる技でした。

それでも、今の息子がいてくれる

失敗だらけだったこれまで。

でも、私の息子は折り紙が得意で、ブロック遊びではとんでもない作品を作る想像力の持ち主です。
それに、人に優しい。すごいなって思います。

公園で遊んだり、寝室で戦いごっこをしたり、クッションでボール投げ合ってゲラゲラ笑ったり。
楽しい時間もたくさん過ごしてこれたと思います。

叱っていたことの意味を考え直した日

何をやってもすぐやめちゃう性格が気になって、つい叱ってばかりいました。
「このまま大人になって大丈夫か?」と本気で心配だったから。

でも、ある日、自転車の練習で根性出して乗れるまで頑張る姿を見て気づいたんです。
本当に必要なこと・やりたいことには、ちゃんと向き合ってるって。

それ以外は、「これは違うな」と自分なりに見極めてたんですね。
これって、大人でもあるあるですよね。

自己主張が苦手なところは、きっと僕の影響

少し自己主張が苦手なのは、きっと僕の接し方のせいだと思っています。

これからはもっと「伸び伸び」できるように、環境を整えてあげたい。

目を見て話す。
遊ぶときは全力で付き合う。
話をしっかり聞いてあげる。

そんな小さなことを、大切にしたいと思っています。

父親“途中乗車”のあなたへ

再婚家庭で、途中から「父親」になったという立場。
たぶん、僕と同じように悩んでいる人、たくさんいると思います。

うまくいかない日もあるし、自分の未熟さに落ち込むこともある。
でも、関係は“積み重ね”で育てていけるんだと思います。

この記事が、誰かの「今」を少しでも軽くできたら嬉しいです。

興味があれば…

ここから先は、この記事で扱ったテーマの補足的な内容になります。

興味があれば、ぜひ読んでもらって参考にしてもらえればうれしい限りです。

「感情のコントロールができなかった頃の自分」についての補足

なぜ怒ってしまうのか?親の感情のメカニズム

子育てをしていると、つい感情的になってしまう瞬間がありますよね。

「なんでこんなことで怒ってしまったんだろう」
「また言いすぎたな…」

そんな後悔を、僕自身も何度も経験してきました。

よくよく考えると、怒りの裏には必ず“期待”や“不安”があるんですよね。

「早くしてくれると思ってたのに」
「そんな態度で大人になって大丈夫か?」

つまり、怒りは「子どものため」というより、「自分の理想通りにいかない frustration(苛立ち)」なんです。

子どもに対する心配や愛情があるからこそ感情的になる。
でも、それが伝わるとは限らない。

怒りをコントロールするためのステップ

怒りは一瞬で爆発するもの。でも、その爆発を止める手段もちゃんとあります。
いくつか、僕自身が試して効果があった方法をご紹介します。

■ 「6秒ルール」を使う

心理学で言われる「怒りのピークは6秒」。
6秒耐えれば、感情の波が落ち着くことが多いです。

僕の場合、「1、2、3…」と数えるよりも、少し席を立つ/飲み物を口にする/窓を開けるなど行動で間を作るのが効果的でした。

■ 自分に問いかける

「今、自分は何にイライラしてる?」

この問いを自分に向けるだけで、不思議と客観視できます。
「眠いから」
「仕事で疲れてるから」
そんな理由に気づくこともあります。

怒りはしばしば「子ども自身」ではなく、「その瞬間の状況」に対して向いていることが多いんですよね。

怒りではなく“伝える”ことに集中する

大切なのは、怒ることではなく伝えること

怒っても、子どもは「なぜ怒られたか」がわからないまま萎縮してしまうことがよくあります。
だからこそ、「してほしいこと」を具体的に言葉で伝えることが重要です。

たとえば

  • ✕「なんでいつもグズグズしてるの!」
  • 〇「○時までに靴を履いて出られるようにしてくれると助かるよ」

これはまだまだ僕も修行中ですが(笑)
伝え方を変えるだけで、子どもの反応もだいぶ違います。

親の失敗も“学び”に変わる

怒ってしまったあとに後悔する。
あの一言を言いすぎた、態度が強すぎた…。

でも、それを「なかったこと」にしないことが大事だと思っています。

■ 子どもに謝る=弱さではない

「さっき怒りすぎてごめんね」

そう伝えると、ちゃんと子どもはわかってくれます。
むしろ「親も感情を持つ人間なんだ」と、少し大人の目線で見てくれる瞬間さえある。

親が自分の感情と向き合い、謝る姿を見せる。
それは「誠実に生きる」姿そのものだと思うんです。

完璧な親じゃなくていい

親として、感情をコントロールするのは一生のテーマかもしれません。
でも、それでいいと思います。

「怒らない親」が理想ではなく、「感情と付き合いながら、伝え方を工夫する親」でいたい。

大切なのは、子どもにとって「安心してぶつかれる場所であること」。
そのためには、僕たち親も、自分の心の扱い方を学び続けていきたいですね。

少しずつ、一緒に育っていけばいい

子育ては、「育てているつもりが、実は育てられていた」なんて言われることがあります。

まさにその通りで、子どもと過ごす日々の中で、自分の弱さや未熟さに気づかされることが本当に多い。

でも、その気づきがあるからこそ、「昨日より少しだけ成長できた自分」に出会える。

怒ってしまった過去を否定せず、その経験を“学び”に変えていけたら、きっと親子の関係も前に進めるはずです。

焦らず、少しずつ。

『「察してほしい」という言動が嫌いだった』についての補足

なぜ“怒る”だけでは伝わらないのか

子育てをしていると、つい感情で怒ってしまうことってありますよね。
でもあとから、「なんであんなに強く言っちゃったんだろう」「ちゃんと伝わったかな…」と後悔することも。

僕もそうでした。

注意したいこと、守ってほしいルール、マナー。
どれも大事なことなのに、怒って伝えると、子どもには“怒られた記憶”だけが残ってしまって、なぜダメだったのかという本質が伝わらないことがあるんですよね。

考えさせて、説明して、納得させる

それから僕は、叱るときに「なぜダメなのか?」を子ども自身に考えさせる時間を意識するようにしています。

  • 「なんでこれやっちゃダメなんだと思う?」
  • 「どうすればよかったかな?」
  • 「相手の立場だったらどう感じる?」

こういう問いを投げかけると、最初は答えられなくても、子どもなりに考え始めるんです。

納得して理解できたことは、ちゃんと身につく。
これって、僕ら大人でも同じですよね。

叱る=コントロールではなく、育てるための会話

怒鳴る、命令する、禁止する。
それで一時的に行動を止めさせることはできても、子どもの中に考える力は育ちません。

「叱る」は、考えさせるための会話
「なんでダメなのか?」を説明できる子は、自分で考えて行動できるようになっていきます。

叱ることは、信頼を育てること

叱るのって、実はとても愛のいる行動だと思います。

面倒くさいし、根気もいるし、言ったことがすぐに伝わるわけじゃない。
でも、だからこそ真剣に向き合う価値がある。

「これがダメだった、じゃあ次はこうしよう」

そんなふうに、子ども自身が答えを出していけるように、これからも対話を積み重ねていきたいなと思っています。

「自己主張が苦手なところは、きっと僕の影響」についての補足

規制・禁止が与えるネガティブな影響

子どもを育てる中で、「これだけはダメ」「あれはしないで」と、どうしても規制や禁止が必要な場面があります。

親として、子どもの安全や社会性を守るために重要な役割を果たしますが、過剰な規制や禁止が子どもの発達に与える影響について、考えたことはありますか?

規制や禁止が子どもの能力発達にどんな影響を与えるのかを見ていきましょう。

1. 自己主張や自己決定力の低下

過剰な規制や禁止が続くと、子どもは自分の意思を表現することや、自分で決断を下す機会を奪われがちです。

自分で考えて行動する力が育たないため、成人後も自分の意見を言うことや、物事を決める際に自信を持てなくなることがあります。

例えば、「外で遊んじゃダメ」「お菓子は食べてはいけない」といった禁止事項が続くと、子どもは「自分の思う通りにしても良いのだろうか?」という疑問を持ち、自由な選択をする機会を逃してしまうことになります。

2. 創造性や柔軟な思考の抑制

規制や禁止が厳しくなると、子どもは自分の思い通りに物事を進めることが難しくなり、創造性や柔軟な思考が抑制される可能性があります。

例えば、遊びの時間に自由に作りたいものを作る、自由に動き回るという活動が制限されると、想像力や問題解決能力が育たなくなるのです。

遊びを通じて「失敗しても大丈夫」と学び、自己表現の方法を模索することが、成長にとって非常に大切なのです。

3. ストレスや反抗心の増加

規制や禁止が過剰になると、子どもはそれに対して反発心を持つことがあります。

特に「なんでこんなことがダメなんだろう?」という疑問を持つ年齢の子どもにとって、理解できない理由での禁止はストレスになり、その結果、反抗的な態度を取るようになりがちです。

この反抗的な態度は、親とのコミュニケーションにおいても問題を生じさせ、親子関係の信頼に悪影響を与える可能性があります。

規制・禁止の中でも大切なこと

もちろん、規制や禁止が全く必要ないわけではありません。

子どもの安全を守るため、または社会的なマナーを身につけるためには、ある程度の規制は必要です。
しかし、重要なのは規制や禁止の理由をしっかり説明することです。

1. ルールの意味を説明する

単に「ダメ」と言うだけではなく、「なぜダメなのか?」を説明することで、子どもは理解しやすくなります。

例えば、「お菓子は食べ過ぎると体に良くないから」や「道で遊んでいると車が通る危険があるから」という理由を伝えることで、子どもは納得しやすくなり、自分で判断する力が育ちます。

2. 選択肢を与える

禁止することが必要な場合でも、他の選択肢を与えることで、子どもは自己決定する機会を得られます。

「今日は外で遊べないけれど、代わりに家の中で積み木遊びをしようか?」
「それとも絵を描いてみようか?」

といった提案をすることで、子どもは自分の選択に自信を持つことができます。

規制・禁止と成長のバランス

規制や禁止は、子どもの安全や社会性を守るために必要不可欠な部分です。

しかし、過剰に規制を強化することが、自己主張や創造性の低下、反抗心の増加など、子どもの発達に悪影響を与えることがあります。
重要なのは、なぜ規制が必要なのかを説明し、選択肢を与えることで子どもが自分で考える力を育てることです。

子どもが自由に選べる環境と、理解できる規制のバランスを取ることが、健全な発達には不可欠です。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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